一昨日、1年ぶりに、特別養護老人ホームで生活されている方を訪問。
100歳に近いご婦人、お顔の色もうっすらと桃色が感じられるほどにいい。
ベッドで窓のほうを見ながら、うっすらと目をあけてじっとしておられる。
「こんにちは。起きておられるのですね」
瞬間、沈黙状態、すぐに「あらあぁ、あらあ!」と笑がほころぶ。
私 「覚えていてくださったようですね」
Aさん 「覚えている。覚えている」と体をこちらのほうにむけてくださる。
職員から、脱水で入院をされていて、つい2,3日前にホームに帰宅されたと聞き、お部屋への訪問となったのだが、笑顔に出会い、ほっとする。
私 「入院をされていたと聞いて心配しましたが、お顔の色もよく、安心
しました。」
Aさん「そうなの・・今回はもうだめかなと思ったわよ。逝く時がきたかなっ
て」少し声を小さくして話してくださる。
私 「いよいよ逝くときかと、入院中に覚悟でしたか」私のほうも笑顔で
やりとりをする。
Aさん「そう。本当に今回はそう思ったの」とほほ笑みながらゆっくりな話し
方である。
落ち着いたご様子で話をされながらも、少し淋しそうな表情をされる。
私 「いろんなやりたい事や仕事も全部されて、いつ、逝くことになっても
思い残すことはないけれど、ひょっとするとご家族のことが気にな
って・・?」
Aさん「息子が毎週きてくれるでしょ」
私 「ハイ、覚えています。毎週ご馳走をもっておいでになってますね」
Aさん「もう来なくてもいいのに」
私 「息子さんに来てもらわなくてもいいと?」
Aさん「そうよ。毎週大変だろうに」
私 「用事があるだろうに、こられているんじゃないかと、親として、心配
になるみたいですね」
Aさん「そうなの!だけど、来なくていいっていえないのよ。」
私 「来なくてもいいのよ、って、いえない?」
Aさん「なんだかね・・」
私 「毎週顔みられなくなるも淋しいってところかな」
Aさん、にこっとしながら「そうかも。逝ってもいいかなって思っているのに
ね」
私 「どうやら、逝く日は、まだまだ先。Aさんに会いにくる息子さんも、安
心されると思います」
Aさん「お茶も少し飲んだほうがいいわね」
思いだしたかのように、ぽつりと・・
私 「脱水で入院はつらいし、息子さんにも心配かけたくないなと、水分
摂取ですね」
Aさん「わかった。少しでも飲むようにする」 と笑っていわれる。
またお会いすることをお約束して部屋をでたのですが、雑談風にAさんの気持ちを察し、能動的な聞き方をしながら、ご本人が、自ら水分を取ったほうがいいという気持ちをもってくださったことが、嬉しいやりとりとなる。
人は、こうしなさいと指示が入ると、わかっていても、聞く耳を持たずといったことになりがちだが、相手を思う心を添えながら、聞くという共感の耳を大きくして向き合うことで、10分ほどの短い時間の中においても、双方が嬉しく安心の空気を共有できる。
子育ての場、介護の場、いろいろなところで、感じる温・心なり。
(ポコば~ば)
100歳に近いご婦人、お顔の色もうっすらと桃色が感じられるほどにいい。
ベッドで窓のほうを見ながら、うっすらと目をあけてじっとしておられる。
「こんにちは。起きておられるのですね」
瞬間、沈黙状態、すぐに「あらあぁ、あらあ!」と笑がほころぶ。
私 「覚えていてくださったようですね」
Aさん 「覚えている。覚えている」と体をこちらのほうにむけてくださる。
職員から、脱水で入院をされていて、つい2,3日前にホームに帰宅されたと聞き、お部屋への訪問となったのだが、笑顔に出会い、ほっとする。
私 「入院をされていたと聞いて心配しましたが、お顔の色もよく、安心
しました。」
Aさん「そうなの・・今回はもうだめかなと思ったわよ。逝く時がきたかなっ
て」少し声を小さくして話してくださる。
私 「いよいよ逝くときかと、入院中に覚悟でしたか」私のほうも笑顔で
やりとりをする。
Aさん「そう。本当に今回はそう思ったの」とほほ笑みながらゆっくりな話し
方である。
落ち着いたご様子で話をされながらも、少し淋しそうな表情をされる。
私 「いろんなやりたい事や仕事も全部されて、いつ、逝くことになっても
思い残すことはないけれど、ひょっとするとご家族のことが気にな
って・・?」
Aさん「息子が毎週きてくれるでしょ」
私 「ハイ、覚えています。毎週ご馳走をもっておいでになってますね」
Aさん「もう来なくてもいいのに」
私 「息子さんに来てもらわなくてもいいと?」
Aさん「そうよ。毎週大変だろうに」
私 「用事があるだろうに、こられているんじゃないかと、親として、心配
になるみたいですね」
Aさん「そうなの!だけど、来なくていいっていえないのよ。」
私 「来なくてもいいのよ、って、いえない?」
Aさん「なんだかね・・」
私 「毎週顔みられなくなるも淋しいってところかな」
Aさん、にこっとしながら「そうかも。逝ってもいいかなって思っているのに
ね」
私 「どうやら、逝く日は、まだまだ先。Aさんに会いにくる息子さんも、安
心されると思います」
Aさん「お茶も少し飲んだほうがいいわね」
思いだしたかのように、ぽつりと・・
私 「脱水で入院はつらいし、息子さんにも心配かけたくないなと、水分
摂取ですね」
Aさん「わかった。少しでも飲むようにする」 と笑っていわれる。
またお会いすることをお約束して部屋をでたのですが、雑談風にAさんの気持ちを察し、能動的な聞き方をしながら、ご本人が、自ら水分を取ったほうがいいという気持ちをもってくださったことが、嬉しいやりとりとなる。
人は、こうしなさいと指示が入ると、わかっていても、聞く耳を持たずといったことになりがちだが、相手を思う心を添えながら、聞くという共感の耳を大きくして向き合うことで、10分ほどの短い時間の中においても、双方が嬉しく安心の空気を共有できる。
子育ての場、介護の場、いろいろなところで、感じる温・心なり。
(ポコば~ば)