3兄弟VSおかん道 修行日記

こどもの心が元気に育ちますように。子育て下手の私でもできた「親業」を取り入れたプライベート育児日記・不定期更新中

2010年06月

一昨日、1年ぶりに、特別養護老人ホームで生活されている方を訪問。
100歳に近いご婦人、お顔の色もうっすらと桃色が感じられるほどにいい。
ベッドで窓のほうを見ながら、うっすらと目をあけてじっとしておられる。
「こんにちは。起きておられるのですね」
瞬間、沈黙状態、すぐに「あらあぁ、あらあ!」と笑がほころぶ。

私   「覚えていてくださったようですね」
Aさん 「覚えている。覚えている」と体をこちらのほうにむけてくださる。

職員から、脱水で入院をされていて、つい2,3日前にホームに帰宅されたと聞き、お部屋への訪問となったのだが、笑顔に出会い、ほっとする。

私  「入院をされていたと聞いて心配しましたが、お顔の色もよく、安心  
    しました。」
Aさん「そうなの・・今回はもうだめかなと思ったわよ。逝く時がきたかなっ
    て」少し声を小さくして話してくださる。
私  「いよいよ逝くときかと、入院中に覚悟でしたか」私のほうも笑顔で 
    やりとりをする。
Aさん「そう。本当に今回はそう思ったの」とほほ笑みながらゆっくりな話し
    方である。

落ち着いたご様子で話をされながらも、少し淋しそうな表情をされる。

私  「いろんなやりたい事や仕事も全部されて、いつ、逝くことになっても
    思い残すことはないけれど、ひょっとするとご家族のことが気にな   
    って・・?」
Aさん「息子が毎週きてくれるでしょ」
私  「ハイ、覚えています。毎週ご馳走をもっておいでになってますね」
Aさん「もう来なくてもいいのに」
私  「息子さんに来てもらわなくてもいいと?」
Aさん「そうよ。毎週大変だろうに」
私  「用事があるだろうに、こられているんじゃないかと、親として、心配  
    になるみたいですね」
Aさん「そうなの!だけど、来なくていいっていえないのよ。」
私  「来なくてもいいのよ、って、いえない?」
Aさん「なんだかね・・」
私  「毎週顔みられなくなるも淋しいってところかな」
Aさん、にこっとしながら「そうかも。逝ってもいいかなって思っているのに
    ね」
私  「どうやら、逝く日は、まだまだ先。Aさんに会いにくる息子さんも、安
    心されると思います」

Aさん「お茶も少し飲んだほうがいいわね」
    思いだしたかのように、ぽつりと・・
私  「脱水で入院はつらいし、息子さんにも心配かけたくないなと、水分 
    摂取ですね」
Aさん「わかった。少しでも飲むようにする」 と笑っていわれる。

またお会いすることをお約束して部屋をでたのですが、雑談風にAさんの気持ちを察し、能動的な聞き方をしながら、ご本人が、自ら水分を取ったほうがいいという気持ちをもってくださったことが、嬉しいやりとりとなる。
人は、こうしなさいと指示が入ると、わかっていても、聞く耳を持たずといったことになりがちだが、相手を思う心を添えながら、聞くという共感の耳を大きくして向き合うことで、10分ほどの短い時間の中においても、双方が嬉しく安心の空気を共有できる。

子育ての場、介護の場、いろいろなところで、感じる温・心なり。
(ポコば~ば)

”子育ての目的” って何でしょうか?

子どもを産んで、大人になるまで育てるコト・・かな。

じゃあ、大人ってナニ?

自分の事を自分でできる人?

自分の人生の問題を 自分で解決していける人。自立している人。
周りの人とも 適度な 距離をとって 上手く 生きていける人・・・などなど

経済的にも、精神的にも 自分の脚で ちゃんと立てる人になって欲しいよね。

そのために 親に 何ができるか。
それを考えるのが、”親業”です。

本当は、
親は なくとも 子は育つ、らしい

そして、
親は あっても 子は育つ、らしい エエーっ
養老孟司先生が、以前テレビで 言っておられた この言葉に ショック~
今の親は 子どもが育つ 邪魔をしてしまうことが多々あって、
それでも子どもは育っていく。子どものもつ バイタリティーは そのくらいすごいって。

な~るほど 親って大したことないんだぁ

あっても なくても いいものなら、
親は もう少し 謙虚になって
考えや 価値観を 押し付けすぎないように したいものです。
邪魔はなるべくしないで。
所詮、わたしは凡人ですしー。

だって、もし子どもが 親の 考えや 価値観を そのまま 引き継いでしまったら、
明らかに時代遅れだよ~
わたしとしては、子どもが 親を超えて 自分の道を歩いていくのを見るのは、
”究極の親の愉しみ” であると思うのですが。

もちろん、私は 自分の価値観や 考え方を とても大切にしていますよ。
自分の事は好きでいたいと思います。
(ちーまま)

↑このページのトップヘ