情緒の安定した、たっぷりとした子を 育てようと
多くの育児書を読んで、
長男を育てていた頃・・・・

初めは、良かったんです。
ムチャムチャ良い子で、私の言うことを よく聞いてくれました。
わたしも、怒鳴ったりせず、キチンと声をかけることを 心がけていました。

小さいことでも 見逃さず、しっかりとほめていました。
「えらいねえ~」
「がんばったねえ~」

二男が生まれても、母親に甘えることなく、ちゃんと”お兄ちゃん”している姿に、
わたしは、感動さえしていました。

「ホントに、いい子に育ってくれてたねえ」

純粋な長男。小さな弟に 精一杯の愛情を示しているんだ。
すごーい 天使みたい!!
甘えたいのにちゃんと我慢できる我が子に育ってくれて、
満足~ 子育てって楽勝!!

長男がそろそろ大きくなってきた、ある日、
わたしを覗き込んで、何か期待している顔つきをするのです。

初めは、気がつきませんでした。

長男は、確かに
母親から”ほめられる”ことを期待していました。

それは、確かに、今までなら”ほめて” いたことですが、
そんなに、特別なことではないし、この子も、もう大きいし・・・・

愕然としました。

だって、”ほめられる” ことを期待しているということは、
”ほめられなければやりたくない”事ですから。

この先、この子は、ほめられなければ 何もやらない子どもになってしまうのではないか?
わたしはもしかして、大変なことをしてしまったのではないか?

頭がクラクラしてきました。

***

親業の本は、読んでも、読んでも
「子どもをほめましょう」
という言葉が

ナイ!ナイ!ナイ!
一切、出て来ないんです。

驚きです!

それどころか、

「親は神様でない」とか
「親も感情をもった一人の人間だ」とか・・・・・

え~っ怒ってもいいの???????
ゴードン博士??????

多くの育児書は
子どもを
”親が扱いやすい子に育てる”
という視点で書かれています。

親業は
”子どもが自分のまわりの人と、仲良くできる”
という視点で書かれています。

だから、まず、人を信頼できるように。

全ての人間関係のもとになる
母親との関係が、心の通う豊かなものであるためには
まず、母親が自分を隠さないこと。
ウソのない 正直な人になること。

子どもって、お母さんの関心事が どこにあるのか
すぐに、わかっちゃうのよねえ~

長男は、弟のためでなく、
母親である わたしに ほめられたくて、
いい お兄ちゃんをしていたんですね。

子どもは怖いです。
ウソはつけません。

ちなみに、親業でも 相手をほめますが、
それは、相手をコントロールしたり リターンを期待する、
姑息で 下心が ミエミエな ほめ方でなくて、

感謝や感動を ”主観”で ”一方通行に”伝える ほめ方。

似ているようで、大違い!

求めず、評価せず、潔く言い切ることが、
相手の心に 届く コツのようです。

自分で 判断して 動く子ども を育てます。