夏休みの”母の修行”のクライマックスは
9月2日の早朝に訪れた。

前日、長男(高1)と二男(中2)は仲良く 徹夜。

翌日の朝、新学期早々弁当を作るために起きた私に、
二男が困った顔で 尋ねてくる。
「ないない・・・ない。お母さん、知らん?」

夜中に課題を終えて、その後、いくら捜しても 見つからなかったという
”夏休みのしおり”(毎日の感想などを書く冊子)

「え~っつ、知らんよ~」
「昨日の夜中、1時から3時半まで捜してんで!」
「・・・・・」

「あんたが悪いんやん」・・とは言っていないけど、鼻からため息が出そうだ・・。
しょうがないなあ~ 困ってるみたいだし、捜すのを手伝う。

二男の部屋の 机の上を しらみつぶしに捜し、
向かいの長男の部屋に紛れていないか、チラ見するが、あまりの散らかりように捜索断念。

結局、冊子は見つからないにまま、二男は登校。

ヤレヤレ・・・(一息ついて、ソファに座る)

「あっ ナイ!ナイ!ナイ!」
バタバタバタ(階段を駆け下りる音 MAX)

「あれ~ どこいったんやろ???ヤバイヤバイ」

なんか騒がしいぞ!!でかいのが、暴れている。
長男が いかにも捜し物をしている様子を アピールしている。
今度はあんたか??

「うわあ~」 (叫んでるし・・・・)

夏休みの学習記録を書く、一覧表のようなものが、見当たらずに困っているらしい。

わたしの横で 朝食を食べている 三男(小6)と顔を見合す。
三男は自分は用意できていると ニッコリ。
昨日、わたしが「用意しておきよっ」て言ったからやん。でも今は超可愛い!

私は二男の為に一仕事終えた直後で、長男の為の捜索スイッチが入らない。
知らん!スルー。

でも このままでは明らかに遅刻・・・車で送っていく覚悟はする。

「お母さん、車で送ってくれる?」
「いいよ」

車の中でも 長男はずっとうるさかった。

「もう、新学期 早々忘れ物なんて、最悪や~」

相当に、焦ってる。しかし 私に彼への共感は0ゼロ!!

なので、ヘンに能動的に聞かずに”沈黙”を使うことにする。

「オワリや~」
またまた、唸っている。何がオワリやねん。しょうがないなあ~

「困ってるのね。」

「うん、そうやねん。困ってるねん~。」 

ちょっと声が冷静になる。

「どうしようかなあ~。見つからヘン。」
「今日も学校から帰ったら残っている課題をしないといけないし、探す時間もないんでしょう?」
「そうやねん・・・・」

「ありがとう」 と言い、彼は車を降りて 学校に向かった。

家について、長男の部屋を見たら、”それらしき” ものがあり、思わず高校に届けたくなる私。自分で苦笑。
(結局それは別のものだったのですが・・・)

大事なものの 管理が出来ていないのは、
子どもの問題、責任だし、
人は、経験からしか学ばないから、
子どもが忘れ物をするのを 非難するつもりは全くないけど、

子どもの ”相当に焦る顔” を見ながら、学校に送り出すのは、意外とキツいなあ。
いや、結構キツい。

大丈夫だとはわかっていても、
引っ張られるなあ~。

引っ張られるのが、オカンの役目か?

オカンは偉い!!

これが、”怒り” に変わっちゃうんだろうなあ~
・・・・

その夜、学校では 2人とも 意外に 先生に怒られなかったらしく、
朝の出来事は、何でもなかったように、夕食を食べていて、
あまりに楽しそうだったので、言ってやった。

「あのねえ、子どもが朝から焦っていて、それを見さされる親も、結構キツイねんよ~!!!!!!」

2人は一瞬、顔を見合わせたようだったが、すぐに何食わぬ顔をして、会話の続きを始めた。
彼らなりに、”私の状況”を確認したように感じたが、「まあ、まだ大丈夫か・・」と判断したんだと思う。(きっと)

私も、まあ、実際に何もしていない訳で、彼らが自分で問題を解決したわけだから、
問題は無いんだけど・・・・・。

活性酸素が急上昇したのは確か。

男の子の母親は、寿命が短いらしい。